築山公認会計士事務所(大阪市北区与力町1−5与力町パークビル7F)
最近の話題(15)
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円安・株高
(アベノミクスの再来か?)
米大統領選にトランプ氏が勝利して以降、予想に反して円安と株高が進んでいます。日銀が今年2月にマイナス金利という劇薬とでもいうべき異例の金融政策を導入しても逆方向に動いていた為替と株価が、今度
も思いもよらない出来事を契機に望ましい(ありがたい)方向に動きました。黒田日銀総裁も一安心していることでしょう(今回の動きはマイナス金利というお膳立てがあってのことだと思っているかもしれません)。
アベノミクスの始まりも超円高と株価低迷が逆方向に動き出しました。今回と同じです。アベノミクスによる円安と株高は「官製相場」であるといわれています。今回のトランプノミクス(トランプ相場)ではいまだ政策は
一切施されていません。今後の政策への期待で動いています。アベノミクスは最初から最後(途中?)まで政策一辺倒です。いわば「ゴリ押し」です。今回は変わろうとしています。そのあたりが全然違います。政界
の潮流なのです。
2016年12月20日
公認会計士 築山 哲
トランプさんはいい人です!
(これからどうなるか?)
「トランプリスク」に「トランプショック」など、まるで伝染病や暴徒を恐れるかのような表現です。確かに、トランプ氏の過去や立候補後の言動には大統領候補者としての資質を疑いたくなる部分があるのも事実です
が、明らかに誇大で偏った報道です。いやしくも、正当な手続を経た大統領候補者です。また、選挙期間中も常に40%程度の支持率を維持していたのですから、相当数の米国民がトランプ氏の主張に共感してい
たのです。
「一国繁栄主義」、トランプ氏の根本思想です。「米国さえよければそれでよい!」ということです、しかし、根底にある考え、つまり、米国民の支持を得た理由は、「米国民の利益を犠牲にしてまで・・・」ということで
す。このことは、メキシコからの移民が米国民の雇用を奪っていることや駐日米軍に費やしている国家予算のことを考えれば納得できます。ただし、この件についてのトランプ氏の説明は暴言混じりです。あれはい
ただけません。
グローバリズムの反動。トランプ大統領の登場はこの象徴です。今年6月の英国のEU離脱も同じです。我が国でもクローバリズムには懲り懲りしている人は多いです。多くの製造業は生産拠点をコストの安い新興
国に移し、その結果、「非正規雇用」に象徴されるような経済的格差が国民の間に生じています。「トランプ現象」とでも呼ぶべき現象は、世界各地ですでに起こっているのです。トランプ氏の出現は歴史的必然なの
です。何事も、「行き過ぎ」はいずれ修正されるのです。
2016年11月15日
公認会計士 築山 哲
築地市場から豊洲市場への移転延期
(怒るで!!)
市場に関連する人々(都と都から受注した建設業者は除く)が気の毒でなりません。一緒になって、「怒るで!!」といってあげたいです。
◆必要な設備の発注を済ませている
ほとんどの人がそうでしょう。キャンセルということになるでしょうが、そうなれば業者がたまったものではありません。必要資金の融資をすでに受けている人は返済だけが始まります。
◆事務手続も進行中
移転となれば、さまざまな事務手続が必要となります。役所への諸届け、名刺や封筒の作成、契約書の書換え(所在地変更)など膨大な作業が必要です。一部の作業が進行中という人がほとんどでしょう。
◆移転を機に廃業する
こういう人もいるでしょう。移転には費用が必要です。そして、この費用は今後数年間、場合によっては数十年かけて回収しなければなりません。そこまで続ける気力と体力が無い人もいます。後継者がいない人も
いるでしょう。
◆移転を機に退職する
移転を機に勤務先が廃業する、豊洲には通勤できないなどの理由から退職する人もいるでしょう。
事業の拠点や勤務先が移転をしなければならない(豊洲への移転は必要に迫られてという業者が多いと聞いています)と決まれば、関連する人々によっては夜も眠れない日々が続きます。今回の問題が発覚した
ころには、悩みに悩みぬいて、疲労困憊した状態を通り越し、まさに「悟りの境地」に達していたと思います。
それが、何もかもが狂ってしまいました。それも、あのようなことが原因で。
「ど・な・い・してくれるんや!!」
2016年10月15日
公認会計士 築山 哲
広島東洋カープ優勝
(ちょっと、調べてみます・・・)
広島東洋カープが、25年ぶりにプロ野球セントラルリーグで優勝しました。「25年ぶり!」ですので、前回の優勝は1991年です。
1991年以降、プロ野球界も大きく変わりました。1993年、選手が入団前後に自由に球団を選べるように逆指名制度およびフリーエージェント制度が導入されました。1999年、社会人野球がプロ退団者の受け
入れをするようになりました。2004年、 パ・リーグでプレーオフ制度が導入されました。さらに、大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの合併に端を発してプロ野球再編問題が勃発し、1リーグ移行計
画まで浮上し、最終的には「東北楽天ゴールデンイーグルス」が発足することで2リーグ制が堅持されました。2005年、セ・パ交流戦が始まりました。2006年、ワールド・ベースボール・クラシックで、プロ選手によ
って構成された日本代表チームが初優勝をしました。2007年 セ・リーグでもプレーオフ制度が導入され、両リーグともクライマックスシリーズとして開催されるようになりました。2010年、プロ野球の公式戦で、本
塁打にビデオ判定が導入されるようになりました。
こうしてみると、プロ野球界も自由化やグローバル化と無縁ではなかったことがわかります。25年前と今とではあらゆるものが様変わりしています。企業は淘汰・再編が進み、結果として企業名やロゴマークもすっ
かり変わり、店舗やビルの看板が掛けかえられたことで街並みまでもが大きく変わりました。政界では新たな政党が政権の座に就き、中央官庁もその名称や役割を大きく変え、教育制度も見直されました。
「広島東洋カープ」、球団名は25年前と同じです。本拠地球場が変わった、ユニホームが変わった、主力選手が他球団に移籍した、世間一般の広島東洋カープに対する認識はその程度だと思います。「あれだけ
長いこと優勝していないのだから・・・」、「主力選手に逃げられるようでは・・・」、「広島という地方では・・・」などの冷やかな声もあったと思います。しかし、見えないところで変わったのでしょう。大きく劇的に変わった
のです。この広島東洋カープの「成功事例」の分析と研究を始めなければなりません。民も官も大いに学ぶべきことがたくさんあると思います。
2016年9月15日
公認会計士 築山 哲
シャープが生き返る
(大阪の景色が変わった!)
出口の見えない業績不振に陥っていたシャープでしたが、8月12日、台湾の鴻海精密工業による買収の手続が完了し、ようやく再建に向けて始動することになりました。日本の大手電機メーカーが外資の傘下に
入るのは初めてで、今後は鴻海主導の再建が成功するのか注目されます。
シャープは大正時代から本社を「大阪市阿倍野区」としそこに社屋を構えてきましたが、今年7月1日にあの液晶工場がある「堺市堺区」に本社を移転しました。一部の部署は今も旧本社社屋に残っているとのこと
ですので、直ちに取り壊されるとか、「SHARP」の看板が取り外されることはないにしても、すでに社屋の売却もされているので、今後は目に見えて「SHARP」の存在が薄れいずれは完全に消え去ってしまいます。
JR阪和線の車窓から見える本社社屋の「SHARP」のロゴに愛着のある人は多いでしょう。朝の通勤ラッシュの時間帯のJR天王寺駅、阪和線の列車に大挙して乗り込むシャープ社員と思われる集団に同社の圧
倒的な存在感を感じた人もいたでしょう。もう、あの光景をあの場所では見ることはできません。
最近、大阪市内を闊歩するアジア諸国の外国人観光客が目に見えて増えています。日本人が常日頃飲食をするごく普通の飲食店で、「定食」「ラーメン」「焼肉」を食べています。ありきたりの観光コースではなく、日
本の日常の中に外国人観光客が溶け込んできています。そういう時代になったのです。
2016年8月17日
公認会計士 築山 哲
Windows10は見送り!
(マイクロソフト社は裏方に徹するべき)
Windows10の強制更新(?)は大騒動でした。「より優れたOSに無償でアックグレードできるのだからユーザーにとって利益になる」はもっともですが、ユーザーが望んでいないものを押し付けて、結果として混乱
させてしまうのですから「破壊活動」にほかなりません。今回の騒動でマイクロソフト社に反感を抱いた人は相当多いと思います。せっかく、「無償アップグレードの実施」で得た好感度をすべて失ってしまったといって
も過言ではありません。「もうパソコンは使わない!(スマホとタブレットで十分)」「次はマックだ!」という人もいるでしょう。
人々はパソコンの進化を望んでいないのです。数年前のテレビ、エアコン、電子レンジ、冷蔵庫など、何不自由なく使えます。パソコンもそれと同じです。「Windows10はセキュリティ面で大幅な強化が・・・」という
のであれば、あのような混乱を生じさせることなく、ユーザーが気付かないよう「密かに」アップグレードできる方法を考えてほしかったです。
マイクロソフト社はプライドが捨てられないのだと思います。かつての栄光が忘れられないのでしょう。職場や自宅で使っているパソコンのほとんどは「マイクロソフト社のWindowsというOSが動かしていること」を知
る人はごく少数でいいのです。しかし、WindowsというOSはパソコンには欠かすことができない。それはそれで素晴らしいことだと思います。もうそろそろ裏方に徹するときが来たのです。
2016年7月14日
公認会計士 築山 哲
軽減税率はどうなるの?
(消費税率アップは撤回にすべき!)
3月決算(5月末申告期限)の作業に追われ、ほとんど読むことができなかった税務専門誌を遅ればせながら読んでいると、記事の多くが消費税の軽減税率に関するものでした。消費税率の引上げが延期となった
今となっては、これら軽減税率に関する記事も全く役に立ちませんので読む必要はありません(笑)。
延期後、2019年(平成31年)10月に税率が10%に引き上げされる際にも軽減税率は採用されるとのことですが、その内容は今回決定されたものとは大きく異なると思います。今回の決定は見切り発車であった
からです。
税制の頻繁な改正は国民生活に混乱をもたらします。消費税に関しては、レジシステム、値札、商品カタログ、請求書、領収書など多くの事務作業に影響を及ぼします。国民はスイッチが押されそうになる度に戦々
恐々としなければなりません。この際、消費税増税は「撤回」にしたほうがいいのではないでしょうか・・・
2016年6月17日
公認会計士 築山 哲
株価と為替の乱高下
(ガセネタはやめてください!)
4月以降、株価と為替が乱高下しています。原因は「ガセネタ」です。今年1月下旬の日銀政策決定会合でわが国初となるマイナス金利の導入が決定され、その後は著しい株安と円高が進行しました。ところが、4
月下旬にマイナス金利が「日銀から金融機関への貸出し」にも適用されるようになるとの情報が流れたのを機に、株価や為替が「逆回転」し始めました。当たり前です、金融機関の収益を圧迫する要素でしかないマ
イナス金利が、金融機関の収益にプラスに作用するという逆の現象が起こるからです。しかし、これはガセネタでした。結局、株価と為替は元の方向に動き出しました。
「ガセネタはやめてください!あなた方は自分が儲けるためならばウソの情報を流して、社会を混乱させてもよいと思っているのですか。」、声を大にしていいたいです。三菱自動車が日産自動車の傘下に入るとい
う情報は本当でした。ガセネタばかりだと疑心暗鬼になってしまいます。
でも、このようなガセネタに反応するのは、結局は「弱い」からだと思います。アベノミクスの勢いは明らかに衰えてきています。企業業績も17年3月期は確実に失速します。消費者の低価格志向は根強く、小売業
や飲食業の中には低価格路線に回帰する動きも出ています。今月26日・27日に開催される「伊勢志摩サミット」に関して様々な憶測が飛び交っています。後で振り返ってみれば、これもガセネタになるのかもしれ
ません。
★熊本地震の被災地でのガセネタ
これは本当に悪質です。経済やビジネスにおいては、「駆け引き」のために競争相手が戸惑うような情報を意図的に発信するというのもある意味で「戦術」かもしれません。しかし、災害時に「うそ」は一切許されませ
ん。本当にやめてほしいです。
2016年5月15日
公認会計士 築山 哲
セブン&アイ鈴木敏文会長の引退
(後継者難は大企業も同じ?)
鈴木敏文会長、1932年(昭和7年)12月1日生まれの83歳、日本人男性の平均寿命をすでに過ぎています。また、認知症になってもおかしくない年齢です(失礼!)。
今回の騒動、中小零細企業の経営者の引退=会社の終焉と同じように感じた人も多いと思います。中小零細企業は社長が体力的・精神的に衰えればそれで終わりです。「小さい」からです。小さいので、人間関
係、信用、技術、ノウハウ、資金など、企業が存続する要素の全てが社長に集中しているのです。
「あれだけの大企業が後継者も決まっていないのか(いまだに鈴木会長を超える人材が育っていないのか)!?」
「呆れた!」人もいることでしょう。後継者を育成する時間も資金も十分あるはずです。人材も星の数ほどいます。
昭和の大企業の中にも創業者などのカリスマが去った後、凋落していった企業は数多くあります。また、ここ20年ほどで急成長した企業の中にも、経営者が決して若くはなく後継者候補が育っていない企業もあり
ます。
資本主義社会を牽引するのは「企業」です。企業が育たなければなりません。企業は存続しなければなりません。企業は新たに生まれなければなりません。「アベノミクス」に「金融緩和」、経済は政策だけではどう
にもならないのです。
◆コンビニのオーナー
セブンイレブンの店舗そのものは、いわゆるオーナーと呼ばれるセブンイレブンとは独立した人が経営しています。オーナーの多くは「初老の夫婦」です。オーナーが若いアルバイト店員と一緒にレジ打ちや商品の
陳列作業をしている姿を痛々しく感じることがあります。コンビニを現代社会の重要なインフラと呼ぶ論者がいますが、そのインフラは中高年者という薄氷で支えられていることを忘れてはいけません。
2016年4月14日
公認会計士 築山 哲
ショーン・マクアードル川上
(心の底から笑いました!)
こんなに笑ったのは何年振りだろうかというほど笑いました(笑)。心の底から笑いました(大笑)!なにもかもがウソの人物、それがショーン・マクアードル川上です。
しかし、それにしても彼は「叩くに値しない」人物だと思います。そもそも彼は信用の対象ではないからです。そんな人物の学歴や経歴などどうでもよいことです。彼のコメントから有意義な情報や知識を得ようとして
いる人など皆無に等しいでしょう。
人々は彼を好奇の目で見ているにすぎません。「ショーン・マクアードル川上」、それは架空の登用人物なのです。あの人(本名:川上伸一郎さん?)は、それを演じていたにすぎなかったのです。
川上さんを「プロデュース」していた人たちは、もう少し上手くやるべきだったのではないでしょうか。芸能界では、「転ぶのも」「キャラを変えるのも」計画性がなければなりません。もう、使い道はありません。彼に。も
う、儲けることはできません。彼では。
2016年3月19日
公認会計士 築山 哲
ついにマイナス金利
(仕訳が頭をよぎる)
わが国が史上初のマイナス金利に突入しました。マイナスですので「受取る→支払う」「支払う→受取る」に逆転するということです。
定期預金の満期と同時に利息を受け取る場合の仕訳は次のとおりです。
【借方】普通預金+支払利息【貸方】定期預金
驚くような仕訳です。まるで、簿記の初心者や会計ソフトに不慣れな人がした仕訳です。
借入金の返済と同時に利息を支払った場合の仕訳は次のとおりです。
【借方】借入金【貸方】普通預金+受取利息
まさに、天と地がひっくり返ったような現象が帳簿上で起こります。しかし、こんな心配は無用でした。マイナス金利は銀行が日銀に預ける場合に適用されるだけです。一般の銀行は預金利息と貸出利息を引き下げ
るだけです。
日銀がマイナス金利を発表して以降、株式市場や為替市場が過剰なまでに反応しています。しかも、教科書とは逆方向に反応しています。めざとい金融関連業者は早々に営業方針を大転換しているようです。仕
訳は逆転しませんが、発想を逆転しなければ生き残れない状況となってきそうです。
それにしても、今年もまだ2か月も経っていないのに、驚くような出来事が起こり過ぎました。年初からの株価の一方的な下落、暖冬を予想していたのに襲ってきた大寒波、元大物プロ野球の覚せい剤取締法違反
(所持)容疑 での逮捕など、「もう疲れ果てた・・・」という心境の人が多いことでしょう。この先、どうなるのでしょうかね。
2016年2月14日
公認会計士 築山 哲
人工知能の普及により消える職業
(人工知能を支配するにはどれだけ資金が必要か?)
人工知能(AI)の普及が現実味を帯びてきました。オックスフォード大学が人工知能の普及により消える職業をリストアップし、その中に公認会計士・税理士も含まれていました。予想どおりです。人工知能の原理は
コンピューターに蓄積された情報を問題解決に利用するというものです。これは、公認会計士・税理士が行う会計や税務に関する判断と同じです。会計や税務に関する業務では法令・慣習・経験から一定の結論を
導き出し、それを決算や税務申告に反映させます。まさに、人工知能向きです。「そんなに多くの情報をどうやって記憶して処理するのか」という問題は過去の話です。今や、ハード的には人工知能の受入れ態勢は
すっかり整っています。
問題は人工知能の開発コストです。膨大だと思います。人工知能が本格普及すれば、現存の仕事の半分がなくなるといわれています。人工知能を開発するにあたっては、これらの職を失う人たちから「経験やノウ
ハウ」を提供してもらわなければなりません。それには相当な対価が必要です。職を失う人にとっては「退職金」だからです。これを惜しんでいるようだと、完成した人工知能は使い物にならないでしょう。また、人工
知能の維持コストも膨大です。人工知能の機能をパワーアップし続けるには、膨大な最新情報を収集し続けなければならないからです。
2000年前後に起こったIT革命と呼ばれたコンピューターやインターネットを始めとする情報技術の発展・普及に伴って社会に急激な変化が起こり始めた時代、ITに関しての将来的な覇権をめぐって膨大な資金がI
T関連業種に向かいました。今回の人工知能に関してはこの比ではありません。「現存の仕事の半分」に匹敵する技術なのですから想像を絶する資金が世界中を駆け巡ることでしょう。物凄いことです。
2016年1月9日
公認会計士 築山 哲
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公認会計士 築山 哲(日本公認会計士協会 登録番号10160番)
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