築山公認会計士事務所(大阪市北区与力町1−5与力町パークビル7F)
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決算申告をしていない(廃業の基準)
(内容)2014年7月12日現在
理由は様々でしょうが、当然好ましいことではありません(違法なことです)。
無申告状態でいると、税務署をはじめとする税務関連役所から申告するようにと電話や書面で再三にわたり催促があります。しかし、会計事務所との関係はすでに切れ、決算申告
作業ができる経理担当者もいない場合には、とりあえず返事だけをしておくしかありません。そして、再度の催促に怯えながら過ごすこととなります。
一言に無申告といっても様々な状況が考えられます。状況に応じて対応も異なってきますので、以下では各状況に応じた対応方法を説明させていただきます。
≪事実上倒産(営業停止)の場合≫
1.会社の場合
会社は存在している限り(法務局に登記されている限り)決算申告を行う必要があり、申告期日が近づくと税務関連役所から申告書の用紙が送られてきます。
まずは事実上倒産(営業停止)となった日付で、会社が休眠となった旨を税務関連役所に届ける必要があります。以後、会社を「清算」するか「休眠」するかについては「会社から個
人事業者に変更したい(個人成り)」をご参照ください。なお、「清算」とは会社を消滅させてしまうことであり、「休眠」とは会社を法的には存続させておきながら(登記は残しておきな
がら)一切の活動を停止することです。清算結了あるいは休眠するまでは会社が活動しているのですから通常どおり経理業務を行う必要があります。
これは一般的にいえることですが(決してご自身が楽できるように解釈しないでください)、営業停止に至るような会社はどう転んでも課税されない状態であることが通常です。その
ような場合は、下記≪共通事項≫の「極めて粗雑な決算申告方法」でも目的は十分果たせると思います。
2.個人事業者の場合
個人事業者は所得がない場合には申告する必要はありません。
明らかに所得がない場合の判断は、「よくある質問」の「日常の経理業務はどうすればよいのか」の「個人事業者の経理」をご参照ください。
なお、税務署には事業を廃止した旨を届けておく必要があります。また、万が一の税務調査に備えて「所得ゼロ」を証明できる諸資料(通帳、領収書など)は保管しておく必要があり
ます。
≪大幅な業績不振(今後も営業は継続する)の場合≫
大幅な業績不振企業の共通点は、金融機関からの膨大な借入金を抱えもうこれ以上借りられないということです。いうまでもなく融資の申込みには決算書が必要です。しかし、これ
以上融資が受けられないので決算申告を行う「動機付け」がなく、決算申告が滞っている場合があります。
大変かもしれませんが、営業を続ける限り決算申告は欠かせません。
1.会社の場合
金銭出納帳、売掛帳、買掛帳などの基礎資料を整備し、自社であるいは会計事務所などに依頼して遅れを取り返すことです。場合によっては下記≪共通事項≫の「極めて粗雑な
決算申告方法」で急場をしのぐのも一法です。
なお、青色申告を選択している場合には、赤字を翌年度以降最長9期間にわたり繰り越せます(以後黒字が出た年度の利益からその赤字を差し引きできます)。そのためには申告
が欠かせないのです。
2.個人事業者の場合
おそらく、それなりの所得はあると思います。その判断は、「日常の経理業務はどうすればよいのか」の「個人事業者の経理」をご参照ください。
なお、会社と同様、青色申告を選択している場合は赤字を翌年度以降最長3年間(会社の場合は9期間)繰り越せます(所得から過去の赤字を差し引きできます)。そのためには申
告(期限内申告に限ります)が欠かせないのです。
≪創業以来一度も決算申告をしていない場合≫
最近このようなケースが激増しています。会計事務所に依頼しない事業者が増えているからです。
「申告書の書き方がわからなかった」「税務署が何もいってこなかった」は言い訳にはなりません。事業を開始したならば会社であれ個人事業者であれ、税務署へ届けなければなり
ません。この届けを怠っていれば税務署から申告書の用紙が送付されてきませんが、それは「申告しなくてもよいです」という意味ではありません。
≪その他の場合≫
重い腰を持ち上げるしかありません。
「リストラの一環」「政府や税務行政への不信感」はごもっともですが、残念ながら理由になりません。税務署か会計事務所に相談してください。
≪共通事項≫
極めて粗雑な決算申告方法
大変過激な言葉かもしれません。
決算書や申告書を「スケッチ感覚」で作成してしまうのです。当然、不正確な結果しか得ることができません。しかし、無申告よりは「マシ」です。また、状況(特に逆立ちしても課税さ
れない状態)によっては大勢に影響ないかもしれません。
帳簿類がない
かなり重症です。通帳や存在する限りの領収書などで推定しながら進むしかありません。
税務署の催促を無視し続けた場合
やがて税務署が訪問してきます(会社の所在地や代表者の自宅に)。
その際は逃げずに対応することです。状況を正直に説明し、以後の処理についての予定を告げます。本当に倒産状態や大幅な業績不振の場合には手荒い扱いを受けません。た
だし、それに応じた手続が必要ですので、それについては受け入れる必要があります。
税務署との交渉だけで済ませる
申告がない場合に、税務署が調査をしてその結果で税額を確定することを「決定」といいます。源泉所得税については、給与台帳などを提出させそれを基に決定(厳密には告知)す
ることがあります。法人税、(事業所得者の)所得税、消費税については、あくまでも納税者に申告を促してきますが、納税者が一向に申告する意思がない場合には決定します。
期限後申告と期限後納付のペナルティ
法人税、所得税、消費税については無申告加算税と延滞税が、源泉所得税については不納付加算税と延滞税が課されます。
源泉所得税と消費税
たとえ倒産状態であっても源泉所得税や消費税の納税義務が発生することがあります。この部分についてはそれ相応の処理が必要となります。
源泉所得税や消費税は預かったお金です。これを持ち逃げすることは許されません。
税金の滞納
税務署と正面から話し合うしかありません。まずは税額を確定し、納税については後日話し合うことです。
最もよくないのは明らかに納税額があるのに無申告にしておくことです。この場合、税務署は強行な手段に出てきます。特に、悪質な無申告の場合(事業で利益を得ていることを意
図的に隠している場合)、税務署は税務調査を行い事実関係を把握した後に刑事告発も検討します。
会計事務所への協力依頼
無申告は異常な状況です。正常に復帰した際にはしかるべき方法で経理をすることを約束し協力を依頼するしかありません。
長らく決算申告していない会社が、正常な状態に復帰してからも「ズサンな経理」を継続するのはよくあります。税務署や会計事務所はそれを熟知していますので、口先だけの約束
はすぐに見破られてしまいます。
融資が受けたい
経理業務が正常化するまでは融資の申込みは禁物です。なぜならば、決算申告がストップしている会社のほとんどが金融機関から見放された状態だからです。信用回復にあせり
は禁物です。なお、くれぐれも悪質な融資申込み代行業者にはご注意ください。傷口を広げるだけです。
破産その他の法的手続
決算申告が滞っている会社のほとんどが膨大な負債を抱えているかと思います。どうにもならない場合は、弁護士に依頼して法的手続(民事再生や破産など)を開始することです。
なお、租税債権(国や自治体が税金を徴収する権利)は相当強力です。租税債権をないがしろにして(無申告のまま)会社は消滅させることができません。無申告者には「倒産する
権利」さえ与えられないのです。
事業主の死亡
会社の場合は社長が死亡しても会社自体は消滅しませんので、会社の申告納税義務は残ります。個人の場合は、相続人に申告納税義務が引き継がれます(負の財産として)。
逃亡・計画倒産
無駄だと思います。相手は国家権力ですから・・・
≪廃業の基準≫
大変難しいと思います。ほとんどの社長さんが自社を存続させたいと願い、さらに自社と自身の能力に自信を抱いているからです。
「手形の不渡り」「取引銀行の支援打ち切り」は廃業の基準ではありません。当然廃業しなければならない原因です。
一般的に廃業の基準は次のとおりではないかと思います。
●削減不能な固定的コストを現状および近未来の収益力で吸収できない
●負債(銀行借入や仕入債務)の返済条件を守れそうにない
●属する業界の将来性がなく新規事業も見当たらない
●主要取引先の経営状況が著しく悪化している
●自身と従業員が高齢化しており後継者がいない
●資金提供者(支援者)が存在しない
●意欲がない(疲れ果てている)
●従業員や取引先はおろか親族からも見放された
廃業の基準を判定するアンパイヤは存在しません。しかし、事業の継続により「周囲に損害を与えている」場合、つまり、給与の遅配や仕入代金の不払いなどが慢性化し周囲が疲
弊しきっている場合には廃業を選択しなければなりません。このような状態で、しかもその事実を直視しないで事業を継続するのは「わがまま」にすぎません。
資本主義社会においては、企業に永続の保障など一切ありません。廃業は当然のことで、恥ずかしいことでも何でもありません。「廃業の痛み」は皆で分かち合うしかないのです。
恥ずべきは、倒産の危険性をひたすら隠し被害を拡大させてしまうことと、何の根拠もない自信に固執することではないでしょうか。
保証人が・・・
保証人は納得の上で保証しているのです。判を押すのは納得したということなのです。
再起・・・
はっきりいいまして道は相当険しいです。法律は許してくれても、世間は許してはくれません。破産などの法的整理により損害を受けた人々の恨み(不信感)はそう簡単に消えませ
ん。また、金融機関のブラックリストにも末永く残るようです。
しかし、一歩一歩信頼を回復していくしかありません。
●失敗を率直に認める(債権者にわびる)
●債務を正確に把握する(債権者から逃げない)
●弁護士に依頼する(合法的な手段で)
再起するための第一歩ではないでしょうか・・・
自殺・・・
そこまで考える必要はないと思います。保証人や債権者に見る目がなかったのですから。
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公認会計士 築山 哲(日本公認会計士協会 登録番号10160番)
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