税務署や会計ソフトのサポートは教えてくれない!
個人事業者の記帳【最重要チェックポイント】
内容:2015年6月28日現在
本やネットで調べる、税務署に問い合わせる、会計ソフトのサポートセンターに問い合わせるなどして自分自身で記帳をしてみたけれども、今ひとつ自信が持てない、記帳の結果が実情と違うように感じる方のために、記帳の精度をワンランクアップするため特に重要なチェックポイントをまとめてみました。
事業所得者の税務調査において売上(収入)は最重要検討項目の一つであり、重点的に時間を費やして調べられます。事業所得の売上(収入)は「その年において収入すべき金額」であって、「その年に入金のあった金額」ではありません。ここに売上(収入)の計算の難しさがあります。税務署が調べるのもそこです!
「貸借対照表を作成すればボロが出る・・・」といわれるように、損益計算書のミス(収入や必要経費の計上漏れや二重計上など)が貸借対照表に如実に表れることがあります。ですから、貸借対照表の各項目(勘定科目)の意味を理解し、「あるべき金額」とかけ離れていないかをチェックしておく必要があります。自分では「完璧!」と思っている貸借対照表が、実は「節穴だらけ」ということもありますよ!
帳簿の一行や個々の仕訳はいわば「点」にすぎず、記帳にあたりこれだけを眺めていても、いわゆる「木を見て森を見ず」という失敗を犯してしまう恐れがあります。記帳がひと通り終わり試算表が完成したならば、ぜひとも下記の方法で全体像を眺めてみることをおすすめいたします。思いもよらぬミスを発見しますよ!
「事業用預金口座は開設しなければならないのか?」「預金名義に屋号は必要なのか?」「事業用預金口座に事業と無関連の入出金があった場合の処理は?」など、事業用預金口座について悩む人が多いです。現在では、銀行預金口座を利用しない事業などありえませんので、事業用預金口座のない記帳など考えられません。また、預金口座には記録が明瞭に残りますので、これを利用すれば記帳を正確かつ効率的に行えます。
自己所有の(賃貸ではない)自宅を事業所にしている場合、土地、建物、借入金(住宅ローンがある場合)という貸借対照表の勘定科目が生じます。また、青色申告決算書あるいは収支内訳書の「減価償却の計算」にも関連してきますので思いのほか複雑です。
事業所得の額が同じ人でも、年度末の財産(預金)は異なります。これは、所得とは「年間の儲け」であり、「その儲けが入金されているか」「儲けを生むための必要経費を支払済みであるか」「儲けをどのように使ったか=私生活の水準」とは無関係であるからです。このことを知らなければ、いつまでも納得できる計算はできませんよ!
個人事業者の複式簿記による経理処理で「事業主貸」「事業主借」という勘定科目があります。非常にとっつきにくい勘定科目ですが個人事業者の経理においては非常に重要で、この事業主貸勘定・事業主借勘定を使いこなせるようになれば個人事業者の経理をマスターできたといっても過言ではありません。
必要経費とは「事業に必要な費用」ということです。事業に必要な費用の種類は無数にあります。また、業種や業態によって異なってきます。ですから、必要経費の内容を具体的に定めることはできないのです。つまり、自分にとっての必要経費は自分で見つけ出さなければならないということです。黙っていても税務署は教えてくれませんよ!
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